『モダン・ライフと戦争』宜野座菜央見 著 吉川弘文館

日本が戦争に突き進んでいった1930年代、映画は逆に平和で活気ある社会を描き続けた。本書はその時代の日本映画に描かれた女性たちに着目し、当時の社会と女性たちの関係を考察する。モダンガールと呼ばれた女優が登場した映画と戦争の間にある意外な共犯性について論じるなど、30年代の社会とその背景について改めて考えさせられる。

『小さなお店のつくり方』まちとこ 編 辰巳出版

育児をしながら「自分の好きなこと」を活かしてお店を起業した母親たちの実例集。世田谷の母親たちの編集チームによって制作された本書には子育て中の母親目線で選ばれたおしゃれでセンスのよいお店が多数掲載されている。オーナーママの一日のスケジュールや家族の協力態勢、開店費用など、起業のための具体的な情報やヒントが多数あり、実用的。

『冬の蕾』樹村みのり 画 船橋邦子 解説 労働大学出版センター

日本国憲法24条「男女平等」を草稿したベアテ・シロタ・ゴードンは、少女期を戦前の日本で過ごした。その経験から女性の権利を憲法へ盛り込むことに尽力した。本書はその経緯をマンガ化、条項成立への彼女の情熱が迫力をもって伝わる。

『ヤマザキマリのアジアで花咲け!  なでしこたち』ヤマザキマリ 著・画 メディアファクトリー

アジアの国々をめぐる取材の旅の中で、著者は、現地に適応してその地の人々の力になろうとする日本女性に出会う。そんななでしこたちを程よい距離感をとりながら励ましの気持ちを込めて描く。爽やかなエネルギーを感じさせる本。

『女子会2.0』「ジレンマ+」編集部 編 NHK出版

NHK番組を座談会・論考で再構成。現代の社会で生きる女性を彼女たちのホンネトークから鋭く考察。

『働きママン1年生』おぐらなおみ 著 メディアファクトリー

育児と仕事の両立に奮闘する母の生活を描き、笑いのなかにもほろりとさせるものがある作品。

『アジアの女性身体は いかに描かれたか』北原恵 編著 青弓社

戦時下、アジアの女性身体にどのようなまなざしが注がれたか、女性美術家の活動を検証しながら考察する。

『写真でみる女性と戦争』ブレンダ・ラルフ・ルイス 著 原書房

戦争によって女性のライフスタイルは大きく変化し、女性の社会進出に向けての一歩を踏み出した。その道筋を写真資料と共にたどる。

『NPOの経営は工夫次第』川口善行 著 左右社

資金・人手・広報の不足といったNPOが抱える悪循環はどれか一つの突破からと説く。

『フラワーマーケティング 入門』小川孔輔 著 誠文堂新光社

フラワーバレンタイン・キャンペーンや海外産仏花といった花き業界の現状を市場の視点から解説。

『古典まんだら上・下』田辺聖子 著 新潮社

「古事記」「万葉集」に始まり江戸の戯作と狂歌まで、田辺聖子さんが古典をわかりやすく楽しく解説します。 古典を愛する作者が古典の魅力をやさしく面白く語っていて、作家ならではの細やかな視点に引き込まれます。ヤマトタケルも清少納言も西鶴も、古典の世界から現代にいきいきと甦り、今を生きる読者の心を豊かにしてくれます。

『さあ、育休後からはじめよう』山口理栄 著 労働調査会

仕事をしながら、子育てをするってやっぱり大変? 以前の仕事に復帰できるの? 働く女性が自分のキャリアをストップさせて育児休業を取ることには、たくさんの疑問や不安が生じます。この本では、コンサルタントと社会保険労務士が、育休を取る際の会社の制度やその基となる法律から、保育所や地域との関わり、育休後社員を支える社会のあり方まで、細かく丁寧に解説します。