『SNSカウンセリング・ケースブック 事例で学ぶ支援の方法』 杉原 保史 監修 宮田 智基/畑中 千紘/樋口 隆弘 編著
カウンセリングにSNSを用いることにはメリットとデメリットがあり、独自の相談技術が必要になる。SNS上の具体的なやり取りの画面を載せながら、右側に解説欄を設け、相談員の考えやSNSカウンセリングならではの工夫を掲載し、その応答がどのようなことを意図しているのかを明らかにする。SNS相談を誌上で体験できる参考書。
『刑事司法とジェンダー』 牧野 雅子 著
2017年に性犯罪についての刑法改正が110年ぶりに行われたが、それ以前、以後と性犯罪に対する社会の認識は変化してきているのだろうか。ジェンダーの視点から加害者の責任を問う法のあり方について、丁寧な取材を元に検証を行った2013年出版の元版に、その後の社会についての「性暴力を許さない社会のために」を加筆した増補版。
『中野京子と読み解く 運命の絵 なぜ、ままならない 』中野 京子 著
ナポレオンの肖像画で名を馳せる以前のダヴィッドが描いた『マラーの死』。鮮烈な印象を与える表紙の名画は、革命後の混乱期に起こった暗殺の現場で、ダヴィッドが「遺体をスケッチして」描いた作品。その他、世紀を超えて魅力を放つ17編の絵画を“運命”をキーワードに読み解き深く知ることができる一冊。
『子どもを守る言葉 『同意』って何? YES、NOは自分が決める! 』レイチェル・ブライアン 作
『同意』が自分も相手も守るキーワード。自分のことは自分が決める、「NO!」と決める境界線(バウンダリー)は人それぞれで、自分が決めていい。大人や親の意思決定が強い日本社会に対し、『同意』は一歩進んだ人権意識だ、と伝える。
『キュロテ・ドゥ 世界を 変えた15人のスゴい 女たち』ペネロープ・バジュー 著
偉大な15人の女性の物語を、カラフルなコミックで紹介する第2弾。女性たちの過酷な人生をユーモアたっぷりに描きテンポ良く読める。諦めず挑戦し続ける姿に勇気づけられ、女性の強さを再認識する一冊。
『メアリーの総て』ハイファ・アル= マンスール 監督 2017年 イギリス、ルクセンブルク、アメリカ
「フランケンシュタイン」という愛憎の怪物を生みだした、作家メアリー・シェリーを丹念に描き出した物語。監督は第86回アカデミー外国語映画賞にノミネート「少女は自転車にのって」のハイファ・アル=マンスール 。
『クソ女(アマ)の美学』ミン ソヨン 著/岡崎 暢子 訳
日々の生活の中で心の中で思っていても決して言葉にしたり、行動に移したりすることのできなかったことがある。自分ではそんなことを言ったりしたりはできない、そんな方もこの本を読んでスッキリ。著者が「私たちはただ、公平であることを願っているだけ」という「クソ女」を漫画とエッセイで描いた。
『BLの教科書』堀 あきこ/守 如子 編
今や「BLって何?」となる人のほうが少ないほど市民権を得た「BL(ボーイズラブ)」。50年の歴史があるこのジャンルが、どのように生まれ、広がっていったのかを研究した。「BLの歴史と概論」「さまざまなBLと研究方法」「BLとコンフリクト(社会問題とのかかわり)」の3部構成からなるBLの研究手引き書。
『子ども白書2020』日本子どもを守る会 編
人類がこれまで経験したことの無い危機ともいえるコロナ禍のいま、生活格差、経済的困窮、そして学校に求められる役割と今後など、子どもを取り巻く環境がどのように変化しているのかを各分野の専門家のレポートにより浮き彫りにした。「新しい生活様式」とは? 子どもたちの未来とは? を考える手掛かりとなる一冊。
『兄の名は、ジェシカ』ジョン・ボイン 著/原田 勝 訳
兄のジェイソンは僕のヒーロー。ある夜、家族の前で「自分はおまえの兄さんじゃない。ほんとうは姉さんなんだと思う」と告白した。僕の兄さんが家族に受け入れられ姉さんのジェシカになるまでの葛藤を描いた物語。
『博論日記』ティファンヌ・リヴィエール 作/中條 千晴 訳
風刺の効いたフランス漫画(パンドデシネ)。博論完成を目指すジャンヌが不条理に振り回される姿は研究対象のカフカ作品とオーバーラップする。 文系院生を取り巻く環境の苦難と悲哀が世界中の共感を呼んだ。
『感染列島』瀬々 敬久 監督
感染者数1千万人、ブレイムと名付けられた謎のウィルスに立ち向かう人々の壮絶な戦い。パンデミック初期の誤情報、経済活動の停止、医療現場の混乱を描くパニックエンタテインメント。